「ファッシズム全体主義の最初の犠牲者になるのは、決まって彼ら理性主義のリベラルである」(P.F.ドラッカー『産業人の未来』p.185)

 

 

TED TIMES 2020-1 元旦社説 1/1 編集長 大沢達男

 

「ファッシズム全体主義の最初の犠牲となるのは、決まって彼ら理性主義のリベラルである」(P.F.ドラッカー『産業人の未来』P.185)

 

朝日新聞・・・人権、人間の尊厳、法の支配、民主主義は、西洋近代が打ち立てた普遍的な理念である。現憲法にもその精神がある。ところが、プーチン大統領は「リベラルな理念は時代遅れ」と語り、トランプ大統領は移民を敵視している。そして安倍政権も同じで、現憲法の「人類普遍の原理」を削除し「日本回帰」を提起しようとしている。「普遍離れ」を許してはならない。国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の「誰も置き去りにしない精神」に学ぶべきである。

○現代の問題は、西洋近代が打ち立てた普遍的理念が白人・キリスト教徒の「自己中」思想でしかなったことから、起こっている。そもそも人間社会に、物理学のような普遍性を求めること自体が、時代遅れ。

 

毎日新聞・・・民主主義の危機がある。ポピュリズムは多数派の論理で異論を排除している。民主政治は市場経済とセットで発展してきた。しかしリーマンショックで好循環は壊れた、グローバリズムの中で中流階級の没落するとポピュリズムが力を持ち、国際秩序と環境問題は切り捨てられた。安倍政権も同じ、異論を聞かず敵視している。民主主義には政策決定に時間がかかり、あいまいさもあるが、日本は明治維新以降150年、民主政治を追い求めてきた、あきらめてはならない。

○トランプ弾劾を民主主義の危機と指摘している、ように自分の主張に合わない政権だとポピュリズムだと非難している。民主主義の危機を論じるなら、新聞が機能しなくなった時代を論ずるべきである。

 

読売新聞・・・1)米中の覇権争いは全面対決にはならない。なぜなら、両国は経済での強固な結びつきがある。日本は中国に日米同盟が揺るがないことを理解させるべきある。2)経済はデジタル化5Gの時代が始まる。変革は情報通信だけでなく、全産業に広がる。勝者だけに利益を集中させてはならない。人材育成を急ぐべきだ。3)人口減少と高齢化社会を迎えて「働く機会」を保証し長く働ける社会にしたい。4)施策資金はある。民間企業の460兆円、家計には1864兆円。

○長大社説だが重厚でなく、バランスがよい。読売は渡辺恒雄氏に代わる新しいライターを見つけた。5G時代とは機械が目を持つ時代、現代のカンブリア紀、シンギュラリティを議論するべきである。

 

日本経済新聞・・・1964年五輪の4年後に日本は世界第2位の経済大国になった。当時の年功賃金、終身雇用、国民皆保険、年金制度は見直さなければならない。第1に、企業の変革。外部人材の起用、多様な雇用形態、働き方改革の推進。第2に、少子化対策社会保障。高齢者の負担増は避け、「応能負担」である。第3に、国のエネルギー・環境政策原子力よりも再生エネルギーのイノベーションに期待。首相の任期切れを機に、持続可能な国づくりの具体策を競いたい。

○要約に反映できなったが、専業主婦の時代からの転換、ベースには女性の働き方改革があり、人口増への期待がある優等生的社説。パンチはないが、問題は羅列されている。今後の各論に期待。

 

産経新聞・・・古代ギリシャではオリンピック期間中は休戦にした。しかし今年の朝鮮有事は否定できない。国際社会は安倍首相に期待しているが、タガが緩んできた。靖国神社に6年も参拝していない失望感がある。靖国参拝は社共の左派と朝日新聞が反対、それに便乗して中国、韓国が反発した。事態を悪化させたは中江要介元中国大使などの外務官僚で、中国べったりの官僚・政治家は増殖している。2度目の東京五輪を成功させるためにも首相は靖国参拝をすべきである。

○なぜ産経は天皇陛下靖国参拝を論じないのだろうか。昭和50年まで昭和天皇は参拝されていた、という小堀邦夫前宮司の叫びは痛切である。そしてもう一つ。産経は足で書く事をやめている。