THE TED TIMES 2024-21「就職おめでとう」 5/24 編集長 大沢達男
遅くなりました。今年から社会に出たみなさん、就職おめでとう。
むかし、「諸君、学校出たら勉強しよう。日本経済新聞」、という広告がありました。その通りです。
学校を出てからの勉強の第一は、日本経済新聞を読むことです。いわゆる朝日、毎日、読売の三大紙とは別に、日経(日本経済新聞)を読むことです。
駅の売店を見れば分かるように、朝一番売れているのは日経です。職場の同僚も取引先のお客さんも、仕事をしている人はみんな日経を読んでいます。
日経のどこを読むか。まず、「私の履歴書」。先輩たちがどう仕事をしてきたか、自らはどう道を選ぶべきか、を学ぶことができます。つぎに「経済教室」(時々でもいい)。自らの仕事を日本経済の中に、日本の歴史の過去から未来の中に、位置付けることができます。そして英国の経済紙「フィナンシャル・タイムス」からのコラム(これも気が向いたら)、日本の世界での位置を知ることができます。
学校を出てからの勉強の第二は、国際的なビジネスパースンになるためのMBA(経営学修士)の学習です。
私たち日本人は、島国で、単一民族、単一文化、単一言語で育ってきました。
コミュケーション、ネゴシエーション(交渉)、プレゼンテーション(発表・提案)、ビジネスの国際言語を知りません。話し方、聞き方、書き方の国際ルールを学ぶことです。
会社に留学制度があるなら、留学が早道。留学ができないなら、留学経験のある先輩に教わることです。もちろん、自学自習の道もあります。MBA関連の参考書はたくさんあります(この勉強は必須)。
学校を出てからの勉強の第三は、日本人と日本を学ぶことです。
上記の二つは技術的ですが、日本を学ぶことはいちばん重要な勉強です。私たちは西欧流の日本国憲法のもとにリベラリズムの教育を受けてきましたが、自己変革で新たな日本人として人格を形成する必要があります。
まず日本語を学ぶことです。日本語は、古事記、日本書紀、万葉集、そして勅撰和歌集から成り立っています。古典に親しんでください(和歌か俳句を作ること)。
つぎに日本を学ぶことです。日本には皇室があり、9万に近い神社、8万に近い寺があり(コンビニは全国でたったの5.7万店)、冠婚葬祭、四季の行事、祭りで、私たちの日常生活を支えています。神社仏閣の前で謙虚に祈ることです。
そして、日本人の思想(精神)を学ぶことです。
「和を以て尊しなす」、「山川草木悉皆成仏」、「一視同仁」、「三方よし」などの日本の歴史と伝統の考え方が、日本企業の理念を形成しています。
世界に類のない創立200年以上に長寿企業が日本にあるのは、日本精神による経営の成果です。
現在、日本人と日本という国は消滅に向かっています。日本人として日本人の考え方に目覚める必要があります。
西欧の人権、自由、平等のリベラリズムの思想は、侵略、奴隷、支配の思想に過ぎません。その証拠に、英米仏の国歌は、戦いの歌です。
世界に出て仕事をしていて一番恥ずかしいのは、祖国を誇り、日本の魅力を語れない人です。
誤解がないように言っておきます。日本人が優れていると主張しているのではなく、西欧人のマネをするなと言っているのです。
以上、「日経」、「MBA」、「日本」、学校を出てからの三つの勉強法をご紹介しました。
最後にアドバイスをひとつ。初任給(ボーナス)を何に使うかです。
初任給(初ボーナス)をもらったらその日に、いままで一番お世話になった人に、手土産をもって挨拶に行ってください。
今日おかげさまで、初めて給料(ボーナス)を、いただくことができました。お礼の挨拶のために、お邪魔したました。お忙しいところお許しください。今後ともよろしくご指導ください。