ウクライナの戦争で、現実となりつつあるのは「西洋の敗北」である。

THE TED TIMES 2025-2「西洋の敗北」 1/7 編集長 大沢達男

 

ウクライナの戦争で、現実となりつつあるのは「西洋の敗北」である。

 

1、ウクライナNATOの敗北

アメリカの軍需産業に欠陥がある。ウクライナに砲弾をはじめ、なにも確実に供給できなくってきている(p.26)。

ロシア、ベラルーシGDPは、西欧諸国(米、カナダ、ヨーロッパ、日本、韓国)のたったの3.3%だが、この方が兵器を生産できる能力があった。

西洋はロシアに攻撃されているのではなく、むしろ自己破壊の道を進んでいる(p.28)

そしてウクライナは国家として自殺しつつある(p.112)

1)ウクライナは「自由民主主義」ではない。国家予算はもはや税金ではなく西洋からの援助資金に依存している(p.126)

2)国民国家には、「一つの文化」と、そして「一つの共通言語」が必要である。(p.96)

しかし三つのウクライナがある。ウクライナ西部、首都キーウを含む中央部、そして南部と東部を含むウクライナ(p.109~112)

3)ゼレンスキーはロシア語を排除している。

ウクライナの公務員に英語の習得を義務付け、学校でロシア人作家について学ぶことを禁止、授業でロシア語を使った場合は解雇される(p.123)

 

2、アメリカとイギリスの衰退

1)平均寿命

アメリカでは、先進国で唯一、平均寿命が全体的に低下している(p.267)。

乳幼児死亡率は、新生児死亡率は1000人当たり5.4人、ロシアは4.4人、イギリスは3.6人、フランスは3.5人、ドイツは3.1人、イタリアは2.5人、スウェーデンは2.1人、日本は1.8人p.267)。死亡率が上昇しているのは、一部の医療費が人々の破壊に使われているからである。オピオイド・スキャンダル(p.268)

2)キリスト教の終わり

まずホモセクシャルの容認( p.275)。キリスト教ユダヤ教イスラム教は、いずれもホモセクシャルティを非難し、同性婚は無効だとしている(p.276)

つぎに遺伝学によれば、男(XY染色体)を女(XX染色体)に変えることはできない。その逆もまた不可能である(中略)。

そして「トランスジェンダー」というテーマが西洋で広く流布していることを考えると、西洋における宗教ゼロ状態の次元の一つはニヒリズムだと改めて言える。

プロテスタンティズムは、(中略)人間の平等を信じていない。(中略)選ばれし者と地獄に落ちる者がいる(中略)黒人排除こそが、アメリカの民主主義を定義し機能させていた(p.279~280)。

3)収監率

リベラルなアメリカは、ロシアの「専制政治」に対して「民主主義」を擁護しているが、収監率が最も高い国である。(中略)アメリカでは住民10万人当たり531人、ロシアは300人。日本は34人(p.28 3)。

ロシアの権威主義的民主主義に対する西洋の戦いを主導しているのは、「自由民主主義」ではなく、ニヒリズムによって磨き上げられた「リベラル寡頭制」なのである(p.286)

4)イギリス国家崩壊

イギリス「国民」はプロテスタンティズムの産物で、プロテスタンティズムの消滅が「国民」を危機に陥れている(p.258)。同性婚の合法化でキリスト教の終焉。

カラー議員のほとんどは労働党。新しい医師の中でイギリス人はたったの37%。

プレクジットによる大衆(賛成)と上流階級(反対)の対立の鮮明化。国民の崩壊。

 

3、嫌われる西洋、選ばれるロシア

1)ロシアを非難したのは、北アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、日本、韓国、コスタリカ、コロンビア、エクアドルパラグアイだけ。

ロシアへの積極的支持を表明したのは、民主主義的な観点からすると感心できないような国々、ベネズエラエリトリアミャンマー、シリア、北朝鮮

驚くべきは、非難すらしなかった国、ブラジル、インド、中国、南アフリカ(p.329)。

2)西洋の価値観はますます嫌われている(p.345)。イギリス、アメリカ、フランスのリベラルな政治体制は偶然生まれたのではなく、核家族的で個人主義的な背景から生まれた(p.346)。

3)西洋のトランスジェンダー思想は、ゲイ思想以上に、父系制の世界にさらに深刻な問題を突きつけている.

「男は女になれる、女は男になれる」と説くような思想がはたして受け入れらるだろうか(p.353)

日本では、2023年6月16日(中略)通称「LGBT理解増進法」が可決された。日本が政治的にLGBT思想に転換したことで、日本国民がアメリカに近づいたのか、それとも強大な保護国に対する恨みがさらに増したのか、いずれであるかは、いつかわかるだろう(p.354~5)

 

結論。

以上は『西洋の敗北』からの要約です。

さらに要約すれば

1、GDP神話の崩壊。GAFAアメリカの成果最大のGNPはあてにならない。兵器すら生産できないことです。

2、リベラリズム思想の終わり。男女同権、トランスジェンダー思想でプロテスタンティズムが崩壊しています。

3、西洋の敗北。世界は核家族個人主義的な西洋の価値観を嫌い、むしろロシアの肩を持っています。

 

END