100歳まで、ましな人間になるために、努力しよう。

クリエーティブ・ビジネス塾34「新しい生き方」(2012.9.3)塾長・大沢達男
1)1週間の出来事から気になる話題を取り上げました。2)新しい仕事へのヒントがあります。3)就活の武器になります。4)知らず知らずに創る力が生まれます。5)ご意見とご質問を歓迎します。

「新しい生き方10則」
高齢者に学びます。まずその健康の秘密に迫ります。つぎにいつまでも現役で活躍する生き方にあこがれます。そして戦前の教育のすばらしさ、その教養に敬意を表します。
温故知新。高齢者の健康法の中から、これはと思える10則を選び、新しい生き方にしました。

1、1日10回、笑おう。
「ガンは笑って治そう」(安保徹 Aのp.95)。細胞の働きを統合しているふたつの自律神経のうち交感神経の緊張状態が続くとガン細胞を発生させます。もうひとつの副交感神経を活性化させるとガン細胞は減り始めます。副交感神経を活性化させるとは、「笑う」ことです。
「笑うことで免疫力が高まる」(白澤卓二 Bのp.30)。スマイルの効果はすごい。笑っている人といっしょにいるだけ、自分も笑っているような錯覚を起こします。

2、腹7分、少なく食べよう。
100歳医師で有名な日野原重明先生(聖路加国際病院)は摂取カロリーを制限しています。たとえば昼食は牛乳とクッキー2~3枚だけです(若い人はマネしてはいけません)。
カロリー制限での長生きは、ヒトに近いアカゲザルの実験で証明されています。通常のエサと70%にカットしたエサの二つのグループを20年間観察しました。70%グループは死亡率が低く、病気にもなりにくいことがわかりました(白澤卓二 Cのp.78)。腹8分ではなく、腹7分が新しいスタイルです。

3、果物・野菜ジュースを、コップに1杯だけ飲もう。
まず野菜ジュースか果物ジュースをコップに1杯。注意は、大切な栄養素をカスとして捨てないためにミキサーで作る。注意の2は、一日に何杯も飲まない。
つぎはレインボーベジタブル。赤のトマト、緑のホウレンソウ、黄のカボチャ、白のダイコン、紫のナス、茶のゴボウ、黒のゴマ。果物にもレインボーがあります。そして納豆、オクラ、長いものネバネバメニュー。特に納豆は血管がつまる脳梗塞を防いでくれます(白澤卓二 Cのp.23,47,53)。

4、魚と肉は、1日おきにしよう。
肉は悪者のようですが、肉そのものが身体に悪いわけではありません。タンパク質を効果的にとるには肉が一番。魚はサケ。サーモンピンクは、産卵場所へ向かうサケの身体を守る「アスタキサンチン」、人間の身体もガンや感染症から守ってくれます。もう一匹の魚はニシン。イワシ、サバと同じ背の青い魚です。動脈硬化脳卒中のリスクを減らすEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富にあります。調理法は、刺身、塩焼き、照り焼きです(白澤卓二 Bのp.211~213、Cのp.17)。

5、30回、噛もう。
元首相で90歳を超え今も元気な中曽根さんの朝食は1~1.5時間。モグモグよく噛んでいます。もちろん新聞を3紙も読んでいるからですが(白澤卓二 Bのp.26)。1回の食事には20~30分かけてゆっくり食べましょう。ゆっくり食べるは、太り過ぎにも効果があります。脳にお腹がいっぱいの信号が届くのに20分かかります。その前に食べ終わったら食べ過ぎになります(白澤卓二 Cのp.90)。ひと口30回は噛んでください。脳の血流を増やし、活性化します。噛むは頭の働きをよくします。

6、毎日2リットル、水を飲もう。
人間の身体は60~70%が水分でできています。飲む量は体重の1/30。体重60キロなら2リットルです。これは相当な量でです。のどが渇かなくても水を飲めです。水は血流をよくし、新陳代謝を促進します。水をたくさん飲んでいると風邪を引きにくくなります(新谷弘美 Dのp.158)。また水を飲むとダイエットに効果があります。エネルギー代謝が活発になり消費カロリーが増すからです(新谷弘美 Dのp.166)。そして寝る前にコップ1杯の水。血管の中がドロドロになるのを防ぐためにです(白澤卓二 Bのp.220。反対意見が新谷弘美 Dのp.156にある)。

7、1万歩、歩こう。
ウォーキングの目標は1万歩。1時間半かかります。1回のウォーキングは最低20分以上、1万歩はかなり高いハードルです。歩くにも技術があります。まずスローピング。坂道を上り下りします。つぎがインターバルウォーキング。速く歩く、ゆっくり歩くを繰り返すのです。そして「180公式」。180から自分の年齢を差し引き、その数の心拍数にするトレーニングが最も効率がよいでのです。20歳なら160、50歳なら130です(白澤卓二 Cのp.168.p.173)。

8、30分、歌おう。
元首相の中曽根さんは風呂の中で歌を唄います。アンパンマンのやなせさんは朝20分歌を唄っています。歌は自律神経のバランスをとり、全身の血行とホルモンバランスを改善し、脳の活性化を計ります(白澤卓二 Bのp.92)。イタリアオペラのベルカント唄法の呼吸法があります。静かに口から息を吐ききり、お腹に手をあて、お腹のふくらみを意識しながら鼻から息を吸います(白澤卓二 Cのp.119)。西野バレエ団の呼吸法もあります。お尻から脊髄を通して頭のてっぺんまで息を吸い、少し止め、お腹から足を通して地面に向けて息をはく。ともに座禅の呼吸法と似ています(白澤卓二 Bのp.41)。腹の底から声を出して唄いましょう。

9、7時間、眠ろう。
睡眠時間は7時間がいちばん長生きするというデータがあります(白澤卓二 Cのp.140)。寝る子は育つ。寝ている間に成長ホルモンが出ます。変わった寝方をする人もいます。アンパンマンのやなせさんは、朝食のあと40分ぐらい朝寝をします(白澤卓二 Bのp.84)。胃腸内視鏡の権威、新谷教授は20~30分の昼寝をします。疲れを感じたら、こまめに5分の仮眠をします。血の流れ、リンパの流れ、神経、内分泌、体全体の機能を正常に戻すのが睡眠です(新谷弘美 Dのp.181)。

10、100歳まで、少しでもましな人間になるために努力しよう。
なぜ日本では子供が生まれないのでしょうか。
なぜ日本では毎年3万人以上の人が自殺をするのでしょうか。
それは日本の社会に大義(社会に役立つ気持ち)がないからです。自分のことばかりで、人のためになることを忘れているからです。JAL再建の稲盛和夫さんは、なぜ生きるかに対して、少しでもましな人間になるために、と答えました(稲盛和夫 Eのp.15)。中曽根さんは、政治家として毎日人生や生命に思いを巡らせています。小説家の瀬戸内さんは70歳から「源氏物語』に取り組みました。哲学者の梅原猛さんは、本を読み、思索をし、ものを書くことが、最大の楽しみだといい、気ままに生きることが健康法だと言います。
あなたは何を人生の目的にしますか。何を生きがいにしますか。どんなときにときめきますか。
まず、日本人に生まれたことに感謝しましょう。そして四季の美しい国に生まれたことを誇りに思う。そこを出発点にして、すこしでもましな人間になるために努力しようではありませんか。

○A、『免疫革命』安保徹 講談社インターナショナル。○B、『100歳までボケない101の方法実践編』白澤卓二 文春新書。○C、『100歳までボケない101の方法』白澤卓二 文春新書。○D、『病気にならない生き方』新谷弘美 サンマーク出版。○E、『生き方』稲盛和夫 サンマーク出版