ことしも、ジャニー・喜多川さんのペースです。

クリエーティブ・ビジネス塾3「ジャニー喜多川」(2014.1.15)塾長・大沢達男
1)1週間の出来事から気になる話題を取り上げました。2)新しい仕事へのヒントがあります。3)就活の武器になります。4)知らず知らずに創る力が生まれます。5)ご意見とご質問を歓迎します。

1、正月の新聞広告
元旦社説がこれから1年の新聞各社の営業方針だとすれば、元旦広告は日本経済で元気がある企業の挑戦宣言です。2014年の元旦には、ソニーパナソニック、シャープは不在でした。常連の常連の花王資生堂は顔を出しましたが元気はなく、目立ったのは、積水ハウス大和ハウス、そして鹿島建設、森ビル。国づくりの再開、アベノミックスの成長戦略の始まりを予感させました。
元気いっぱいだったのは、音楽業界。東方神起、少女時代のKポップ、外国からワン・ダイレクション、日本からきゃりーぱみゅぱみゅSexy Zone、ベテランの薬師丸ひろ子、そして宝塚歌劇創立100年。CD不況が伝えられるなかで、音楽業界の大量出稿に驚きます。クールジャパン(カッコいい日本)が成熟し、日本はコンテンツの国でメシを食っていく国になっていくのでしょうか。なかでも目立ったのは平均年齢16.6歳のセクシー・ゾーン。ジャニーズ事務所と聞いて、二度驚きました。
2、嵐
どの広告がナンバーワンかというと。ことしも断然『嵐』です。朝日新聞がやった8ページにわたる広告特集。広告主は、JAL観光庁日清オイリオグループアフラック、明治(きのこの山)、キリン(メッツコーラ)、森永製菓、日立アプライアンス。嵐が広告のタレントになっているスポンサーです。
ことしの広告企画は特別にぜいたく。平成を代表する作家、伊坂幸太郎二宮和也)、平野啓一郎櫻井翔)、川上未映子松本潤)、山崎ナオコーラ相葉雅紀)、阿部和重大野智)が、メンバーのひとりひとり(カッコ内)に向けて短編小説を書き下ろすというものです。
○『Eの974』(伊坂)。嵐の中、会社の同僚と駅のホームに急ぐと。そこでは再開を喜ぶ、何十組のカップルが抱き合っていた。というファンタジー
○『フェニックスのリア王』(平野)。米旅行中で乗った小型飛行機。となりの乗客の男性から、20年ぶりに飛行場で再会する娘を、自分の代わりに探して欲しいと頼まれる。
○『僕たちは、抱きあったことさえ』(川上)。美容師の僕は、なじみの客と結婚したが、すれ違いが原因で別れることになる。でも別れたあとも彼女は客として僕の所にやって来る。
○『僕は駿馬』(山崎)。30歳になった宇田川は「馬」に乗ろうと決心する。ある夜、自分が馬になり、死んだおじいちゃんと再会する夢を見る。
○『追跡者』(阿部)。トルネードを撮影する仕事にあこがれ、彼はアメリカに留学。そこで気象庁の友人ができる。博士号の取得、「嵐」の完璧な映像にも成功するが。
平野の凝った構成。阿部のアクティブな文体。短編にも作家の個性がでます。でも時代なのか。川上と山崎、女流に味方したくなります。川上の作品は唯一セクシー。松潤(まつじゅん)が僕だったとしたら、想像すると美しい映像が流れ始めます。
3、ジャニー喜多川
『嵐』の5人組は、NHK紅白歌合戦で司会を務め、朝日新聞の元旦広告でもひときわ目立っていました。『嵐』は、『セクシー・ゾーン』と同じ、そして『スマップ』も、ジャニーズ事務所です。
○『スマップ』(1988年結成)。中居正広(72年生まれ)、木村拓哉(72年)、稲垣吾郎(73年)、草?剛(74年)、香取慎吾(77年)。
○『嵐』(1999年結成)。大野智(80年)、櫻井翔(82年)、相葉雅紀(82年)、二宮和也(83年)、松本潤(83年)。
○『セクシー・ゾーン』’2011年結成)。中島健人(94年)、菊池風麿(95年)、佐藤勝利(96年)、松島聰(97年)、マリウス葉(00年)。
ジャニーズ事務所は10年ごとにスーパーグループを生み出しています。しかも前のグループの人気は少しも衰えていません。日本のテレビ番組はジャニーズ事務所によって独占されています。
ジャニーズ事務所を仕切っているジャニー喜多川は、1931年に米ロスアンゼルスに生まれました。在日米軍の仕事をしながら、芸能界でも活躍するようになり、1962年に『ジャニーズ』をデビューさせ、現在まで成功を続けています。ジャニー喜多川は、天才、怪物、そして不滅です。