観光客が増えます。安倍さんを見習って、英語学ぼう。

クリエーティブ・ビジネス塾4「観光立国」(2014.1.22)塾長・大沢達男
1)1週間の出来事から気になる話題を取り上げました。2)新しい仕事へのヒントがあります。3)就活の武器になります。4)知らず知らずに創る力が生まれます。5)ご意見とご質問を歓迎します。

1、訪日外国人観光客
日本を訪れた外国人観光客が、2013年に初めて1000万人を超えました。10年前の2倍になる快挙です。世界的に見てこの数は多いか、それとも少ないと思いますか。2012年の統計ですが、日本は世界の33位です。理由は、日本は西欧から見て東のはずれ極東に位置しているから・・・。でもお隣の韓国は23位、中国は3位で約5800万人。この言い訳はできません。世界一の観光国は、フランスで8300万人、2位は米国で6700万人です。日本の観光客が少なすぎます。
では日本へのありがたい観光客はどこからやってくるか。1位韓国227万人、2位台湾206万人、3位中国122万人。4位になってやっと米国が登場します。政府は訪日外国人観光客の数を、東京オリンピックが開かれる2020年には2000万人、2030年には3000万人に増やすことを目標に、観光立国の計画をたてています。
2、英語
日本に世界から観光客を呼ぶには、飛行場、宿泊施設、観光のメニューの充実、などさまざまなことが必要ですが、私たちにできることは、私たち自身が国際人になること、英語力を鍛えることです。2030年には日本の中心で活躍することになるあなたは、英語の勉強をしていますか。
いまの若者は「内向き志向」だと批判されます。たとえば、海外留学生数はピーク時の04年より、30%も減っている。さらには、海外赴任を希望しない若者が増えている。そして「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだ」と考える20代女性が増えている。
しかしこれらの批判は統計の読み違えで、実は「外向き志向」も増えていると、反省されています。留学生は、中国、韓国を志望している。どんな国でも働きたい人も増えている。女性が内向きになるのは男性を優遇する社会に原因がある、からです(日経1/13社説)。
英語教育にも同じような反省がされています。政府の産業競争力会議では、国家公務員の採用試験や大学入試に「TOEFL(Test of English as Foreign Language)トーフル=米国留学のための英語学力検定テスト」を取り入れることが検討されています。しかしトーフルで採用され、鳴り物入りで採用された優秀社員が、商談ひとつまとめらなかった。さらに英語の専門家がトーフルの試験で問題のすべてを読み切れなかった。トーフル至上主義に疑問が出されています。(「やっぱり日本の英語教育はおかしい」榊原英資・鳥飼久美子『文芸春秋』2014 2)。
「内向き型」や英語教育に反省はありますが、日本人の英語力の乏しいとの認識では一致しています。アジア各国の英語能力指数で日本は第7位。日本の英語力は低レベルです。ちなみに1位マレーシア、2位シンガポール、3位インド。韓国は5位です。グローバルコミュニケーションでは、自分を主張します。意見が違うから話し合います。日本人は空気を読んでみんなが言いそうなことしか言わない。英語を学ぶとはこの悪い習慣を修正することでもあります。
3、安倍総理
昨年のIOC総会で安倍総理は、英語でプレゼンテーションをし、見事日本にオリンピックを招致することに成功しました。もちろん、「お・も・て・な・し」の滝川クリステルさんをはじめとするチーム・ジャパンの勝利ですが、成功には秘密があります。
英語のプレゼンテーションは英国人ニック・バレーさん(46)が指導していました。安倍総理はニックさんの猛レッスンを受けました。明快なコンテンツ(しゃべる内容)、英語の発音、アイコンタクト、ボディランゲージ(ジェスチャー)。安倍総理のスピーチは完璧でした。そしてそのときに学んだことを安倍総理はいまも実行しています。
安倍総理は東京大会を決めたあとも世界各国を訪れ、グローバルコミュニケーションで日本の営業活動をし、成果をあげています。そしてきょうも(1/21)も世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)のために、スイスに旅立ちました。国際会議での安倍総理のスピーチはお手本です。よく見て、学びましょう。「内向き」ではつまらない。「外向き」になって英語を学び、観光立国の力になりましょう。あなたの(未来の)仕事にもきっとビッグ・チャンスがくるはずです。