ジョブズはすごい。だけどジョブズはあぶない。

クリエーティブ・ビジネス塾19「スティーブ・ジョブズ」(2014.5.7)塾長・大沢達男
1)1週間の出来事から気になる話題を取り上げました。2)新しい仕事へのヒントがあります。3)就活の武器になります。4)知らず知らずに創る力が生まれます。5)ご意見とご質問を歓迎します。

1、スマートフォン
質問1。あなたはいつからスマートフォンスマホ)を使うようになりましたか。
質問2。何の目的のために、一日にどのくらいの時間をスマホに使っていますか。
質問3。スマホであなたの生活はどんな風に変わりましたか。変えますか。
PCやスマホがこれほど私たちの生活に影響を及ぼしているのに、だれがなにを目的にしてこれらの機器を開発したのかを私たちは知りません。いまの世界で使われいるパソコン(PC)は、1984年のアップルのマッキントッシュに始まります。スティーブ・ジョブズ(1955~2011)が発明しました。そしてケータイからスマホに進化させてたのもジョブズです。2007年、音楽と電話とインターネットをひとつのタッチパネルで楽しめるiPhoneを発売しました。ジョブズは、現代のレオナルド・ダ・ビンチやアイザック・ニュートンと呼ばれる偉大な人です。しかし日本では正しく理解されていません。
2、スティーブ・ジョブズ
日本の大人たちはみなジョブズを知っています。まずIT企業の成功者、大金持ちとして。次にプレゼンテーションの名人として。そしてどこにでもGパン、黒のタートル、スニーカーで登場する人として。どれも正解です。しかし本質ではありません。どれもスティーブ(ジョブズではなく親しみをこめてスティーブ)の外面を描いただけに過ぎません。
1)ヒッピー・・・まずスティーブはヒッピー。長髪(若い頃)、Gパン、Tシャツの人です。ターンオン(ドラックでラリって)、チューンイン(意識を解放して)、ドロップアウト(社会に背を向ける)人です。セックス、ドラッグ、ロックンロールの人で、企業人として成功を目指した人ではありません。
2)ベジタリアン・・・菜食主義です。レモンを搾ったにんじんサラダだけ、りんごだけのメニューを続ける。さらに断食もする。サンフランシスコ郊外にスティーブが愛用したレストラン「シェ・パニーズ」があります。ヒッピー貴族が群がっています。ここの料理人がスティーブの自宅にもいました。
3)仏教徒・・・19歳のときのインド旅行で仏教徒になります。禅に興味を持ち、日本人僧侶の教えを受けていました。思考力ではなく、直感の力、智慧が力で生きました。お金は人を幸せにしないこと知っていました。自宅を訪問したビル・ゲイツが驚くほど、質素な生活をしていました。
そして日本のここではあまり触れたくありませんが。ドラッグ、マリファナLSDの幻覚剤の効用を信じていました。普通の企業人ではありません。ではスティーブの才能はどこに隠されていたのか。
まず、画期的な新製品を開発したから想像される、優れた論理的思考の持ち主ではありません。創業の頃にはスティーブ・ウォズニアックという技術の天才がパートナーにいました。次に、クリエーティブなCMを作ったから、音楽、映像の天才で優れた感受性の持ち主か。そうでもありません。CMは全て広告代理店が提案し、制作していました。理性の人でも感性の人でもありません。
では何か。スティーブはエロスの人でした。スティーブの才能は、本能、愛、官能にありました。
ティーブは重要な会議でしばしば泣き出しました。自分の思い通りにならないとダダをこね泣いて抗議をしました。異常です。つぎに、スティーブはいつも自らの手でデザインしていました。会議中に、iPodiPhoneを自分の手で何度も何度も操作し、確かめていました。触覚でデザインしました。そしてスティーブは重要な話になると、かならず相手を散歩に誘いました。歩きながら交渉し説得しました。足で考えていました。因(ちなみ)に自宅にいるときは裸足で生活していました。
3、ユートピア
1)文明で抑圧されたあなたの感覚を解放しよう。2)もっと表現を楽しみ創造的に生きるよう。3)世界中の人と誰とも仲良くコミュニケーションしょう。スティーブの夢を要約すれば、以上になります。
さて今の日本はどうでしょうか。あなたはどうでしょうか。スマホを持ったまま寝ていませんか。着信音が空耳で聞こえませんか。運転中、会議中、仕事中、スマホをしたくなる禁断症状が起きませんか。スマホの支払い料金で困っていませんか。スマホ中毒になっていませんか。
スマホであなたはよりクリエーティブ(創造的)になりましたか。スマホとあなたの未来は明るいでしょうか。スティーブ・ジョブズを知りましょう。きっと違う人生が始まります。