クリエーティブ・ビジネス塾51「ヘアドネーション」(2016.11.28)塾長・大沢達男
「ヘアドネーション、だったら誰でも出来るね」
1、ヘアドネーション
きっかけは、ガンで闘病中のフリーアナウンサー小林麻央さんのブログだったと、いいます。
「髪の毛を寄付するヘアドネーション。抗がん剤を始める前に長い髪を切ったとき、思い立てばよかった」
ある若い主婦が、そのブログの言葉に動かされて、2年以上伸ばした髪を寄付しました。
「ヘアドネーション」が、話題になっています。
あのベッキーさんも、自慢の長い髪をバッサリ切って、「ヘアドネーション」しました。柴咲コウさん、水野美紀さんも、「ヘア・ドネーション」を実践している女優さんとして有名です。
「ヘア・ドネーション」とは、何でしょう。髪の毛を恵まれない人にプレゼントすることです。
小児ガン、白血病、先天性の無毛症、不慮の事故などにより、髪の毛がない人たちに、人毛100%の医療用ウイッグを、無償提供することです。
髪の毛を伸ばして、寄付する。だったら、誰でも出来る、あなたにも出来る社会貢献です。
2、JHDAC(ジャーダック)
ヘアドネーションを推進しているのが、日本で唯一のNPO(特定非営利活動法人)のJHDAC(Japan Hair Donation And Charity=ジャーダック)です。
事務局長の渡辺貴一さん(45)は美容師です。社会貢献できる活動するのが目的で始めました。現在ヘアドネーションに賛同している美容室は全国に1300店ほどあります(日経11/21夕刊)。
ジャーダックは寄付された髪でウィッグを作り、髪の毛のない18歳以下の人に、無償で送っています。
注意があります。
1)寄付には31センチ以上の長さの髪が必要です。
2)カットする前にゴムで結んで、長さをそろえ、真っすぐにハサミをいれます。
3)切り落とした髪の毛の束のゴムを解かずに、そのまま送ります。
4)ヘアカラー、パ−マ、白髪も、工場でトリートメント処理をします。問題ありません。
5)ぬれた髪はカビや雑菌が発生する可能性があります。完全に乾いた状態で送ってください。
子ども用のウィッグを作るのには、20~30人分の髪が必要で、制作費は10数万〜30万円と高額です。
制作費と諸経費は募金でまかなっています。
東京・渋谷のヘアドネーション賛同美容室「BREEN」には、毎月25〜30人が髪の毛の寄付に訪れます。20代の女性、わざわざ地方から訪れる人もいます。
ジャーダックには、1日100~150個の髪の毛入り封筒が届いています。さらに障害者リーダー育成研修を受けるネパール人も日本に恩返しをしたいと、髪を寄付しています(前掲日経)。
3、ドネーション
Donation(寄付、献金)、Charity(慈善活動)で、日本はまだまだ遅れています。
外国人のセレブリティ(有名人)の活動は多彩です。私たちは学ばなければなりません。
有名なのは、アンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットです(最近離婚をしましたが)。
アンジェリーナは国連難民高等弁務官親善大使を務めています。タンザニア、パキスタン、ケニア、アフガニスタンに5億円の寄付をし、学校建設や生活改善に寄与しています。アンジェリーナとブラッドは、カンボジア、エチオピア、ベトナムの孤児とも養子縁組をしていました。たくさんの子どもつれて歩いている二人の姿を映像で見ているはずです。
つぎは歌手のレディ・ガガです。いじめ撲滅、エイズ撲滅、震災救援支援に活躍しています。日本からの招待は断らないと伝えられています。
そしてカッコいいのは、『マトリック』の映画俳優キアヌ・リーブスです。彼はそのライフスタイル(生き方)でアピールしています。豪邸に住まない、高級車を買わない、ブランド品を身につけない、ボディガードを雇わない、地下鉄で移動する。『タイタニック』のレオナルド・ディカプリもいます。彼は映画俳優であり環境活動家です。プリウスに乗り、太陽光パネルの設置に貢献しています。
「買い手よし、売り手よし、世間よし」。何かをして世の中に貢献したい。
まずヘアドネーションから始めようではありませんか。