コンテンツ・ビジネス塾「田中宥久子」(2009-17) 5/19塾長・大沢達男
1)1週間分の日経が、3分間で読めます。2)営業での話題に困りません。3)あすの仕事につながるヒントがあります。4)毎週ひとつのキーワードで、知らず知らず実力がつきます。5)ご意見とご質問を歓迎します。
1、造顔(ぞうがん)マッサージ
「私ね、テレビをご覧になった方から、『整形なさったんですか』と問い合わせが来るんですよ(笑)。
お友達からも『どうしたの?』と訊かれるから、『田中宥久子さんの本を買ってやってみれば?』と奨めてるの(黒柳徹子)。」(『女の美貌』田中宥久子 中央公論新社)。
「顔が軽いし、しゃべりやすい。(中略)マッサージで顔の可動域が広がり、それで表情が変わる。嬉しい気持ちは体を駆け巡りますからね。それで自分自身が活性化していく(中井美穂)。」(『クロワッサンー田中宥久子のメソッド完全版 』 マガジンハウス)。
「(造顔マッサージを受けて)頬のあたり、すくなくとも5mmは上がりました。あごのラインも違う(草野満代)。」(前掲『クロワッサン』)。
あまりなじみのない美容関係の棚へ行くと、田中宥久子(たなかゆくこ)さんの本がずらりと並んでいます。『田中宥久子の造顔マッサージーDVD版』には、なんと120万部突破のセールストークが掲げられています。「造顔マッサージ」とは、なんでしょうか。
2、田中宥久子
田中さんは映像の世界で、すでに40年以上のキャリアを持つ、ヘア・メイクアーティストです。CMからスタートし、映画、舞台、テレビとその活動領域を広げてきました。たくさんの女優、タレント、俳優さんとお仕事をしました。「造顔マッサージ」は、その豊かなキャリアから生み出されたものです。
10年前の顔になる「造顔マッサージ」とは、
1)顔の筋トレです。顔の筋肉を鍛え、顔の「凝り」を取り、顔を作り替えます。
2)「イタ気持ちいい」くらいの力で、老廃物をリンパ液に流します。
3)肌のくすみ、むくみを取ります。結果、小顔になる、美の新理論。毎日3分でOKです。
具体的には、0準備体操 、1顔、2目の周り、3口の周り、4鼻、5ほうれい線、6顔のたるみとほうれい線、7頬の脂肪、8頬からあごの間の脂肪、ブルドッグライン、9フェイスライン、10顔全体、11顔。
わずか3分といっても、以上の準備体操+11のステップがあります。マッサージそれ自体は、両手の指を使って行う簡単なものです(『田中宥久子ウェブサイト』と前掲『クロワッサン』)。
田中さんは、純血サラブレッドのようなヘア・メイクアーティストです。お祖母さまは、大正年間に美容学校を経営されていました。その伝統の技が生きています。田中さんは山野美容学校で学び、美容師ではなく、映像制作の現場のヘア・メイクの道を選びました。
3、アーティスト
田中さんの言葉には説得力があります。アーティストです。人の心を動かす力があります。
1)「きれいになりたい」という思いを持つこと、そしてそれを持続させることが、大切だと言います。「コミュニケーション」の講義のようです。関心を持ち続けることが、「スキル」上達の道だからです。
2)美しい人とは、微笑んだときの顔が美しい人、きちんと笑える人です。それが美人です。30歳からの美しさは心がけ次第です。「微笑みが美しい」なんて「モナリザ」のようで、詩的で素敵です。
3)スキンケアとは、筋肉トレーニング、保湿、プロテクト。造顔とは、顔の筋肉を再生させ、それによって肌も再生させるのです。なんと今風、「ロハス」(健康で持続するライフスタイル)です。
4)田中さんはよく「ビューティー・アーティザン(artisan=職人)」を名乗ります。美の職人です。そして言います。「職人は凡人であることが何より必要。当たり前を積み重ねると、それが特別になっていく」。当たり前から美人が生まれるのです(『美の法則』田中宥久子 WAVE出版)。ルーティンを繰り返して、史上最高のバッターになった、「イチロー」ではありませんか。
5)「品性、知性、少しの不良」(前掲『クロワッサン』)。優等生の田中さんが、「不良」であれ、と意外なことを言います。でも、これがアーティストである証拠。「不良」とは、いけないこと、あぶないこと、きもちいいこと、に関心を持ってしまうことです。常識人で異常人。これこそ、創造の源です。
最後に、田中さんが教えてくれた美しい笑顔の作り方を、伝授します。
目でも口でもなく、「こめかみ」で笑うのです。さあ、やってみましょう。ほら、美人の誕生です。