団塊の世代は、『九条教』に洗脳されている

クリエーティブ・ビジネス塾39「戦争と平和」(2017.9.25)塾長・大沢達男

団塊の世代は『九条教』に洗脳されている」

1、洗脳
<戦後70年にわたって、朝日新聞をはじめとする大メディア、そして日教組、さらに市民運動家進歩的文化人と呼ばれる人たち(実は左翼主義者)が、新聞や雑誌やテレビで、「九条は正しい」、「日本の平和は九条によって守られてきた」と布教を続けてきたのです>(『戦争と平和』p.206 百田尚樹 新潮新書)。
日本人は「九条教」という世界でも例のない不思議はカルト教を信じていると、60歳以上の多くは洗脳、団塊の世代はほぼ洗脳、高学歴の人ほど洗脳率は高い、と百田は指摘します。
九条とはいうまでもなく日本国憲法の第九条です。
<一、日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段をしては、永久にこれを放棄する。>
<二、前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。>
自衛隊は戦力です。憲法違反です。憲法を変える必要があります。それをいままで、自衛権自然権だからと自衛隊は合法であるとしてきました。
2、自衛隊
軍隊ではない自衛隊という奇妙な存在は、自衛隊員を苦しめています。
<軍隊はネガティブリストで戦えるが、自衛隊ポジティブリストで戦わなければならない>からです(前掲p.167)。
ネガティブリストとは、ハーグ陸戦条約などで禁止されていること以外は何をしてもいい、ということです。ところが自衛隊は国内法に縛られている。自衛権とは専守防衛です。正当防衛による反撃だけが許されるのです。
1993年カンボジア民主化選挙のために自衛隊PKO派遣されました(p.169)。
日本人ボランティアが殺害され、選挙監視人の命を守るために自衛隊がとった行動は、ゲリラの標的になることでした。ゲリラが発砲しなければ、正当防衛ができないからです。無茶苦茶です。
1999年には「能登半島沖不審船事件」があります(p.172)。
二隻の不審船が発見されます。海上保安庁自衛隊は巡視船15隻、航空機12機で追跡します。威嚇射撃はしますが、船に銃撃できません。不審船は日本側が警告射撃しかできないことを知っています。不審船の1隻がエンジントラブルで停止します。護衛艦みょうこう」の自衛官は丸腰で臨検を試みることにします。防弾チョッキがない。命がけです。しかし不審船は突如動き出し、逃走を開始し、逃げ仰せます。不審船には拉致された日本人がいたかもしれない。九条があるが故の武器使用制限がなければ、と悔やまれました。バカげた日本国憲法です。
1953年我が国は固有の領土であった竹島を韓国に不当に奪われました。自衛隊がなかったからです。自衛隊の誕生は翌年でした。そして現在では、中国は尖閣諸島に、海警局の船を侵入させ、戦闘機を飛ばしています。自衛隊がなければ、とっくに尖閣諸島は中国に奪われています。
一刻も早く憲法九条を改正し、自衛隊を正規の軍隊(国防軍)しなければ、なりません(p.171)。
3、GHQ
百田尚樹は「太平洋戦争」ではなく「大東亜戦争」という用語を使います。これは正しい。なぜなら「太平洋戦争」は、占領軍(GHQ)が日本人に強制的に使うように指示した用語だからです。「大東亜戦争」にはアジア人を欧米の列強から解放する狙いがありました。有色人種の白人への反抗です。
1945年12月8日にGHQは日本の全国の新聞に「太平洋戦争史」の掲載を開始します。そしてそれはNHKのラジオ番組『真相箱』に引き継がれます。こうしてGHQの日本人への洗脳が始まり、日本国憲法GHQによって1週間で書き上げられ制定され、東京裁判では「事後法」により日本人が裁かれるようになります。
太平洋戦争史、日本国憲法教育基本法)、東京裁判に通底しているのは、軍国主義と狂気の暴力の日本人は「洗脳」しなければならない、天皇をいただく未開人の日本人への人種的偏見です。
ポツダム宣言には「日本人を民族として奴隷化しまたは日本国民を滅亡とさせようとするものではない」とあり、米戦時情報局員のルース・ベネディクトの『菊と刀』は「日本国民は絶滅させなければならないのだろうか」と、執筆動機に書いています。「洗脳」の狙いは、日本が欧米に反逆できないようにする、日本人の精神を骨抜きにすることでした。
1)日本国憲法GHQ起草に触れない。2)日本の歴史と伝統、皇室伝統、大東亜戦争を積極的に評価しない。3)GHQの言論検閲に言及しない。GHQは徹底した言論弾圧、言論検閲をしました。検閲には1万人の日本の「進歩的文化人」が協力しました。悲しいことでした。検閲はその痕跡を残さぬスマート(悪辣)なものでした。そして日本人はこの言論弾圧と検閲の事実を知らないままに「平和と民主主義」の戦後30年を過ごします。
さらに恐ろしいことにはGHQには左翼主義者がいました。日本の左翼主義者と共同して、占領政策を遂行しました。日教組羽仁五郎、家族計画(民族絶滅政策)の加藤シズエがその代表です。
なぜ団塊の世代は「九条教」に洗脳されているか。彼らが青春時代の大学とマスコミは、GHQと左翼主義者の「平和と民主主義」に占領されていたからです。