新型コロナウイルスの謎。近代医学の敗北。

TED TIMES 2021-44「CORVID-19」 11/8 編集長 大沢達男

 

新型コロナウイルスの謎。近代医学の敗北。

 

1、「新型肺炎

医学が、信用できません。新型コロナウィルス感染症に関する報道も、信用できません。

第1に、新聞は2020年2月末日まで、「新型肺炎」で報道していました。それが3月から「新型コロナ」になりました。「新型肺炎」の報道は、新型コロウイルスの流行初期段階で、国民への警告、警戒、脅しにならず、失敗しました。

第2に、感染経路が全く発表されませんでした。感染経路をたどろうとする努力すら、報道されませんでした。ただ発表されたのは人数だけです。私たちはどう警戒すれば、わかりませんでした。

通勤電車か、会社か、学校か、会議か、授業か、食事か、カラオケか、映画館か、レストランか、バーか、キャバレーか、風俗か、セックスか、病院か、、、。どこで感染したかが、発表されず、推定すらされませんでした。

第3に、新型コロナは、飛沫感染接触感染、空気感染によって感染するとされていますが、混乱を招いたのは空気感染です。当初WHOは、新型コロナでは空気感染はないと説明していました。それをエアゾルという言葉で修正しました。微小な飛沫核、5マイクロメートル(0.005ミリ)以下のエアゾルは、空気中を漂うと発表しました。飛沫核感染はマスクで防げますが、5マイクロメートルのエアゾルはマスクで防げるのでしょうか。そして最大の疑問、セックス禁止令が出されませんでした。3蜜の最たる行為が禁止されませんでした。

2、コロナ感染、なぜ急減(日経11/8)

8月末に1日2万人を超えていた新型コロナの感染者数は、11月中旬には200人を下回っています。あり得ない減少ををしています。そこで日本経済新聞は「コロナ感染、なぜ急減」(日経11/8)の特集を組み、4人の大学教授の見解を紹介しています。驚くべきは、いや恐るべきは、4人の学者の意見がてんでんばらばら、新型コロナ感染症に人類が完璧に負けていることを示しています。

○館田一博東邦大教授

「『第5波』の感染者数急減は一つの要因で説明できないような現象が起きた」。「ワクチン効果と基本的な感染対策の徹底が非常に強く出たためと考えている」。「人出は増えても多くの人々が用心を続けている感染者数を少なくしている」。

○松浦善治阪大特任教授

「新規感染者数が日本で急減した理由は分からない」。「新型コロナウイルス株はあまりにも多くの変異を起こしすぎ(中略)自滅しつつあるのかもしれない」。「人間が自然を破壊し、それまで森林の奥深くなどにいた動物を密に関わる限り、こうした新しい感染症は続々と現れるだろう」。

○黒木登志夫東大名誉教授

「減少率は99.9%と、あり得ないような数字だ。このまま行けば12月上旬には1人になる」。「(尾身茂会長は)新規感染者数の下降の加速を説明しきれない」。「仮説だが、ある遺伝子領域に変異が追加され、感染性が失われるといったことが起きている可能性がある」。

○仲田泰祐東大准教授

「人流とワクチンだけでは8月後半の急減は説明しにくい」。「1つは、デルタ型の感染力が想定以上に小さかった可能性だ」。「2つ目は、人々のリスク回避傾向」。「3つ目は周期性だ」。「行動制限は政策手段として排除すべきではないが、効果としては不確実性があり、慎重に検討すべきだ」。

3、新型コロナ終わるのか。

感染者数がなぜ減ったのかを説明できないということは、感染者数がなぜ増えたかを説明できないのと同じです。私たちは、なぜ仕事を自粛し、友人と会うのを諦め、病院の親族を見舞いを控え、そしてそもそもなぜマスクをしているか、わかりません。すべての努力は無駄だった、自由が欲しい、自粛はもうごめんだ、とは言いません。ただし感染症に勝利を収めてきた、近代医学の実力には、疑問符がつきます。

新型肺炎」と報道されていた頃、専門家の見解は、ちょっと時間はかかるが、ワクチンが開発されれば、それで一件落着という楽観的なものでした。それがいまでは、ワクチンの早期開発の困難さ、副反応の怖さ、各社のワクチンの効能差、ブースター接種(3回目)、ブレークスルー(ワクチンを打っても感染する)・・・という厄介ばかり。ふってわいた日本での感染者数激減、ところがところが、欧米では再流行・・・。