リベラリストがファッシズム政権を誕生させる。

コンテンツ・ビジネス塾「憂国」(2011-9) 3/15塾長・大沢達男
1)1週間分の日経が、3分間で読めます。2)営業での話題に困りません。3)学生のみなさんは、就活の武器になります。4)毎週ひとつのキーワードで、知らず知らず実力がつきます。5)ご意見とご質問を歓迎します。

1、憂国の書
政治評論を読んで、いままで涙を流したことがあったでしょうか。読了し、本を閉じ、自らの不明を恥じ、身体にさまざまなトラブルを抱えながら、なお祖国のために奉仕しようと立ち上がる80歳の男の勇ましい心を想い、涙を流したのです。『彼らが日本を亡ぼす』(佐々淳行 幻冬社)は、本の帯のキャッチコピーそのまま、衝撃的な憂国の書です。
彼らとは、菅、岡田、仙谷、枝野に代表される、現民主党政権です。総選挙で民主党に投票した有権者は、米国、英国のような二大政党による政権交代が可能な政治の理想を夢見ていたはずです。ところが現実の民主党政権は、元学生運動家、元市民運動家労働貴族による、極左全体主義政権になってしまっている。彼らは、反米、親中露朝で、やがては日本を中国の属国にしてしまう。この民主党政権の本質を告発した佐々淳行は、「浅間山荘事件」、「東大闘争事件」を指揮し、国家の「危機管理」という言葉を作り、中曽根総理から麻生総理まで30年間にわたり、日本の国防と治安に助言を与え続けた人です。
2、彼らの前歴
「私は、学生時代の菅直人氏をよく知っている」(前掲書 P.140)。佐々淳行民主党のキーパーソンの前歴を取り締まりサイドから暴露しました。
1)菅直人東京工業大学の学生闘争委員長で、学園をバリケード封鎖した。ところがバリケード封鎖解除のとき菅直人闘争委員長の姿はなかった。2)公安は菅直人を4列目の男と呼んでいた。5列目はスパイ、4列目は逃げ足が速く、捕まえられないからである。3)1980年社会民主連合衆院初当選。民主党でも4列目から、鳩山、小沢、岡田を抜いてトップに立った。
仙谷前官房長官はもっと怖い。東大時代は「フロント」と呼ばれる社会主義学生運動組織のシンパとして活動していた(前掲書 P.120)。1)仙谷の本質は暴力革命闘争の極左である。2)1971年に25歳で弁護士になり、極左過激派の学生たちの弁護士として活躍。3)1990年衆院社会党から初当選する。
菅にも仙谷にも、挫折、転向、総括はありません。学生時代から一直線に社会主義共産主義に共感するものとして活動し現在に至っています。
現内閣は、閣僚19人のうち6人が旧社会党民社党出身のいびつな内閣です。輿石東参議院議員会長は日教組のボスで社会党松本龍環境相部落解放同盟副委員長で社会党岡崎トミ子前国家公安員会長は朝鮮総連を選挙支持母体にする社会党高木義明文部科学大臣三菱重工長崎造船所出身の労働貴族民社党民主党は健全な第2保守党ではありません。
3、ファシスト
なぜ彼らは日本を亡ぼすのか。
言論の自由」を主張するのは「左」のリベラルな党派だと思われがちだが、権力を得た左翼政権は徹底的な言論統制に走る(P.135)。「尖閣諸島沖中国漁船体当り事件」で、リベラリストたちの本質があらわれたことをことを佐々は証明します。
1)中国側からの恫喝に屈して超法規的に船長を解放した。
2)体当りビデオ映像を不公表にした。
3)ビデオ流出が起きると犯人捜査に問題を変え、さらに罰則強化へと世論を誘導した。
問題は、中国人船長が体当りした事実、その船長を釈放してしてしまった、以外にありません。ところが仙谷前官房長官は、この事実を隠すために、独裁専制国家でしばしば用いられている人民の世論操作、オピニオン・リーディングの手法で、世間をあざむきました。菅総理はさらに悪質。検察庁官房長官、流出犯人に責任を転嫁し、逃げ足の4列目の男の本領を発揮しただけでした。
リベリストがファッシズム政権を誕生させる。平和主義者が戦争を準備する。マネジメントのドラッカーが、70年前のヒットラー政権誕生で指摘した通りのことが、21世紀の日本で起きています。
私たちは、80歳佐々淳行憂国のメッセージを、しっかりと受け止めなければなりません。