アンダーアーマーを訂正しました。

クリエーティブ・ビジネス塾34「アンダーアーマー」(2015.8.25)塾長・大沢達男
1)1週間の出来事から気になる話題を取り上げました。2)新しい仕事へのヒントがあります。3)就活の武器になります。4)知らず知らずに創る力が生まれます。5)ご意見とご質問を歓迎します。

1、鎧(よろい)の下
アンダーアーマー(under armour)とは、鎧(よろい)の下の意味。つまりスポーツ選手がユニフォームの下着る肌着のことです。ロゴタイプは「U」の字と逆さにした「U」の字を組みあせ、「U」と「A」にしたもの。最近よく見かけませんか。
アンダーアーマーは、1996年にケビン・プランクにより設立された米国の会社で、ここの20年間、急成長を続けています。昨年米国市場では独アディダスを抜き、ナイキに次いで2位のスポーツ衣料メーカーにまでのし上がりました。日本でも、今年からプロ野球読売ジャイアンツにユニフォームを提供し、ボクシングの村田諒太選手をCMキャラクターに選び、その存在感を急激に大きくしています。
東京・渋谷では道玄坂の入り口、「アディダス」の正面に店舗を構え、挑戦状をたたきつけています。直販店は限られています。東京でも渋谷のほか、原宿、吉祥寺など数えるほどしかありません。株式会社ドームが日本での総代理店です。
2、アンダーアーマー旋風
8月25日の日本経済新聞が「GLOBAL EYE」というコラムで、「スポーツ用品、アンダーアーマー旋風」を報じました。それによると2015年にブレークした、ジョーダン、ステファン、ミスティの3人の契約アスリートがアンダーアーマーの躍進を支えたといいます。
まずゴルフのジョーダン・スピース(1993年生まれ)。石川遼松山英樹よりかさらに若い21歳で、マスターズ、全米オープンのメジャー大会で2連勝をしました。現在世界ランキングナンバーワン、世界最強のプロゴルファーです。ジョーダンがメジャー大会で身につけたウエアはネットで特集が組まれ、売れました。
つぎは、バスケットボールのステファン・カリー(1988年生まれ)。NBA(米プロバスケットボール協会)史上最高の3Pシューターといわれています。父もNBAの名プレーヤー、母はバレーボール選手、弟もNBAで活躍、バスケットボールをするために生まれてきたサラブレッドです。ステファンはゴールデンステート・ウォリアーズを優勝に導き、自身もMVPに輝きました。バスケといえばナイキのマイケル・ジョーダンですが、ステファンが履くシューズは、昨年比で40%売上げを伸ばしました。
そしてダンスのミスティ・コープランド(1982年生まれ)。ミスティは母子家庭で育った、アフリカ系黒人バレエダンサーです。2000年に世界最高峰のバレエ団アメリカンバレエシアターに入団、07年ソリスト、そして15年プリンシパル(首席ダンサー)に、アフリカ系アメリカ人として、バレエ団史上初めて選ばれました。ミスティは女性向けキャンペーンのメーンモデルに登場、スポーツブラを拡販、女性を成長のけん引役にしました。アンダーアーマーのケビン・プランクCEOは、ジョーダン、ステファン。ミスティ、3人とも最初は「underdog(負け犬、敗北者)」だった、成り上がりであれ、と社内を鼓舞しています。
3、ナイキ
ナイキが設立されたのは1968年。オレゴン大学とスタンフォード大学のランナーとして活躍したフィリップ・ナイトにより創業されました。アンダーアーマーも同じ、メリーランド大学アメリカン・フットボールの選手であったケビン・プランクにより1996年に創業されました。ただし巨人ナイキの売上高は、アンダーアーマーの10倍。両企業の違いは、米国市場への依存度、アンダーアーマーの売上げの9割は北米市場です。アンダーアーマーの世界戦略は始まったばかりです。
ナイキは初め、日本のオニツカタイガー(アシックス)の輸入販売代理業務からスタートし、オニツカの工場で製品を作っていました。ナイキ(1968年)は、マイクロソフト(1975年創業)やアップル(1976年創業)と同期生。アンダーアーマー(1996年創業)はグーグル(1998年創業)と同期生です。とはいえ両社ともメチャ若い。日本のミズノは1906年デサントは1935年、アシックスは1943年に創業、日本の企業の歴史と伝統は大いに誇るべきですが、米国企業の若さには驚きます。
早速渋谷と吉祥寺のお店をのぞいてみました。1Fで巨人(ジャイアンツ)キャップを売っているところに違和感を感じましたが(巨人は負け犬ではない、没落の権威)、後はカッコいい。何かを身につけたい。しかし結構いいお値段。これからの秋のためにジップアップの長袖が欲しいのですが、ゴルフだと11,000円、ジョギングだと4.500円。さあどちらにしようかな。