感染経路がわからない、感染防止できない、患者かわからない。人類の敗北(以下は日経から)。

TED TIMES 2020-30 「コロナ1」 5/21 編集長 大沢達男

 

感染経路がわからない、感染防止できない、患者かわからない。人類の敗北(以下は日経から)。

 

1.10 湖北省武漢市で発生した原因不明の肺炎について、中国政府が派遣した調査団が、新型のコロナウィルスを検出した。最初に患者が発生したのは2019年12月12日。2020年1月5日に患者数は59人。

1.15 コロナウィルスが原因の重症急性呼吸器症候群SARS)の死亡率10%弱、中東呼吸器症候群(MERS)の死亡率30%超、対して今回の新型肺炎は2%弱。人の間で感染が起きている可能性が低い。

1.18 患者と一緒に暮らすなど濃厚な接触がない限り感染しにくい(社説)。

1.22 世界保健機関(WHO)は21日「人から人への感染が見られるの明白だ」と指摘した。

1.23 武漢「封鎖」。武漢市が飛行機や公共交通機関の運行を一時停止。

1.25 WHOの緊急委員会は、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の、宣言を見送る。

1.25 WHOは、中国国外では現在人から人への感染が確認されていないことを考慮し、現時点での緊急宣言を見送った。

1.26 地元政府の初動に批判集中。昨年12月8日に武漢市で最初の新型肺炎の患者が発生したが、中央政府の国家衛生健康委員会が把握したのは同月30日。当初は「人から人への感染はない」と強調した。湖北省共産党委員会や政府は21日に武漢市で春節をイベントを開催している。

1.27 中国での死者は26日までに56人、患者数は2000人を超える。

1.27 武漢市「封鎖」に続き、27日からは海外への団体旅行を禁ずる。

1.28 安倍首相27日、新型肺炎を指定感染症にすることを表明。患者の指定医療機関への隔離、就業制限が可能になる。WHOの緊急宣言を待つ予定を変更。

1.29 日本人患者3人を初確認。

1.30 新型肺炎 渡航者以外で初。日本国内で人から人への感染が起きた可能性が高い。

1.30 新型肺炎 止まらぬ拡散。今回のウイルスはなお謎も多く、政府は人道に配慮しながら感染拡大やパニックの発生を防ぐ難しい対応を求められている。

1.30 武漢から帰国 2人肺炎。

2.1 WHOは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて「緊急事態」を宣言した。テドロス事務局長は「他国も中国を学ぶべきだ」と述べた。首をかしげざるを得ない(社説)。国内で発熱やせきなどの症状のない人からも、ウイルスが検出された。症状がある人だけを検査しても感染者を特定できない。

2.1 WHOの緊急事態宣言は遅すぎた。習近平は28日に訪中したテドロス事務局長に「理性的な評価を信ずる」と述べ宣言回避をさせた。なぜか。中国とWHOは蜜月関係にある。まず国連への分担金比率が米国に次いで2番目、次にWHOの前事務局長は中国の推薦で当選した香港政府の元閣僚、そしてテドロス氏の出身国エチオピアは中国が多額の援助をする新中国、さらに習氏夫人はWHOで結核エイズ対策親善大使を長年務めている。

2.2 新型肺炎 新薬急ぐ。治療薬の開発が本格化している。ただし難航する可能性もある。SARSから18年、MERSから8年が経過するが、治療薬もワクチンも実用化できていない。理由は実用化した時に、流行は終息し、収益につながらないから。ワクチンの開発には実用化までに5~10年かかる。

2.3 新型肺炎パンデミック(世界的な大流行)になる可能性がある。武漢での初動対策に不手際があったとは思えない。まず、SARSと違い、ウイルスに感染しても症状の出ない人がかなりの割合でいる。次に人とから人に感染が広がっていく感染連鎖が見えない。さらに潜伏期間でも感染する。つまり封じ込めができない。負け戦でしかない。今回の感染症は人類が経験したことのない、まったく新しいタイプの呼吸器ウイルスによる感染症だ(押谷仁 東北大学教授)。

2.3 マニラ・フィリピン、中国外で初の死者。

2.4 中国戦略都市機能不全。湖北省GDPの4.4%、自動車生産の8.7%、エアコン生産の9.0%を占める。

2.4 中国 地方幹部400人を処分。理由は、新型肺炎の報告の遅れ、虚偽報告。

2.5 ウイルス検査はのどを拭って得られた体液や、たんに含まれるウイルス遺伝子を増幅して検知するPCR法が一般的。数時間から半日かかる。

2.5 乗員乗客約3700人を乗せたクルーズ船が検疫のために横浜港に接岸できない事態になっている。