「遼クン世代」が、世界と日本の中心になる。

コンテンツ・ビジネス塾「石川遼」(2010-17) 5/7塾長・大沢達男
1)1週間分の日経が、3分間で読めます。2)営業での話題に困りません。3)学生のみなさんは、就活の武器になります。4)毎週ひとつのキーワードで、知らず知らず実力がつきます。5)ご意見とご質問を歓迎します。

1、58
18歳のプロゴルファー石川遼がまたまたすごい記録を打ち立てました。1ラウンドなんと58ストローク。5/2、愛知県名古屋GC和合で行われた中日クラウンズゴルフで、トップとの6打差を逆転、さらに2位に5打差をつけ、驚異の優勝をしました。
「58」というスコアは、世界6大ツアー(日本、米国、欧州、オーストラリア、アジア、南ア)の最小記録。米国は3人が59、日本でも倉本昌弘の59が最高でした。つまり日本記録と世界記録を出しました(世界ナンバーワンゴルファーのタイガー・ウッズは、61を3回記録したにとどまっています)。
驚きはまだあります。石川遼がこの記録を「和合(わごう)」コースで出したことです。
和合は、難攻不落のコースと言われています。コースの随所に木があり、上空に風、そしてホールごとに違う風が吹きます。しかも固いグリーン、思ったところに打ってもボールは止まってくれません。石川はそれをドライバーの飛距離で積極果敢に攻め、奇跡を生み出しました。
さらに驚きはこの記録を、石川がわずか18歳で成し遂げたことにあります。日本記録保持者だった倉本が言いました。「自分は48歳のときに59を出した。米国の3選手もピークを過ぎてから59を記録した。遼くんの凄いところはピークの前にそれを出したこと。それが今までの選手と違う」(スポーツニッポン5/3)
2、世界一
まず石川遼には、ツアー世界最年少優勝があります。07年5月マンシングウェアKSB杯に出場、15歳245日で優勝。ギネス・ワールド・レコーズ社に認定されています。
つぎにツアー世界最年少賞金王があります。09年日本ツアーで4勝をあげ獲得賞金1億8352万4051円、18歳で賞金王。日本ツアー・尾崎将司の26歳、欧州ツアー・バレステロスの19歳6ヶ月の記録を抜いています。そして今回の世界最小スコア、58の大記録になります。
石川遼の魅力は、プロの解説を聞かなくても、素人が見て分ることです。アマチュア16歳の石川遼のラウンド後の練習をじっくりと見たことがあります。相模原ゴルフクラブ。今のように妙齢(みょうれい)のおばさまたちのファンはいなく、ゴルフ場には場違いのセーラー服のJK(女子高生)が群れていました。石川遼のスイングは美しいのひと言です。どんな一流プロにもそれなりのクセがあります。ところが石川は、スムーズに、スパッと、切れよく、振ってくれるのです。クセと言えば「美しく振る」ことです。さながらスイングコンテストのように、プロは並んで練習します。私もあんなふうに振れたら、ゴルフを楽しむ人なら、だれもが石川遼にあこがれるのです。
もう一つ思い出があります。16歳でゴルフ日本シリーズに出場したときのことです。12月の寒い日。石川遼は両手を分厚い手袋に包み、ウインドブレーカーを着て現れました。大会関係者にていねいに挨拶、さすがと、だれもが感心します。そこからが普通の選手と違いました。いきなり陸上の短距離選手がやるような、股上げ(ももあげ)をし、ウォーミングアップを始めたのです。そう、彼は中学校時代陸上の選手、それも全国レベル。石川遼は、アスリートです。ゴルフをスポーツとして理解しています。
3、遼クン世代
世界のゴルフ界では「3R」が話題になっています。昨年欧州ツアーで最後まで賞金王争いをしたロリー・マキロイ(英国)20歳、昨秋プロデビューしていきなり7位になったリッキー・ファウラー(米国)21歳、そしてリョウ・イシカワ(日本)18歳です。もうひとりライバルがいます。タイガーの後継者といわれるアンソニー・キム(キム・ハジン、米国)26歳です。みんなかっこいい。とりわけ才能を感じさせるのはアンソニーです。記録尽くめのリョウも負けていられません。練習あるのみです。
1991年生まれの石川遼は、1972年生まれのキムタク世代(貴乃花高橋尚子堀江貴文)、1980年生まれの松坂世代朝青龍田臥 勇太、広末涼子)のように、遼クン世代となって、新しい時代を引っ張っていきます。いまの18歳は幸せです。君たちは、これからの日本と世界の中心になって活躍していくことが、約束されているからです。