女性がワインを注いでいいものでしょうか。

クリエーティブ・ビジネス塾14「ワイン2」(2016.3.23)塾長・大沢達男
1)1週間の出来事から気になる話題を取り上げました。2)新しい仕事へのヒントがあります。3)就活の武器になります。4)知らず知らずに創る力が生まれます。5)ご意見とご質問を歓迎します。

田崎真也先生から(A、『ワイン生活』 新潮文庫、B、『新しい日本酒の味わい方』 SB新書)学びます。
1、おいしいワインとは何か(Aーp.35)。
おいしいワインとは、文字通りあなたの嗜好(好み)です。あなたがおいしいと思えるものが、おいしいワインということになります。ワイン評論家がおいしいと言ったとしても、あなたがおいしいと感じるかどうかはわかりません。ただよいワインはあります。ぶどうの品種、栽培方法、醸造テクニック、すべてが違う、だから値段が違う。自分の味覚を信じて、その味覚を磨き、味覚を育てていくことが、必要になります。
2、日本のワインはだめなのか(A-p.10~13)。
日本のワインブレイクはウインドウズ(マイクロソフト)と同じ1995年です。それはチリワインブームの価格破壊で始まり、ポリフェノールによる赤ワインの健康志向ブームで輸入が倍増します。日本のワイン生産は生食用ぶどうの加工品としてスタートし、やがてワイン醸造用のブドウが栽培されるようになります。そこに90年代にワイン留学した若者たちが帰国、本格ワインが生産されるようになります。そして2000年代には山梨の甲州種のワインが海外のワイン評論家に高く評価され、日本のワインの海外輸出が始まります。
3、スクリューキャップのワインは安物か(A-p.38)。
コルクよりスクリューキャップの方が密閉度合いが高く、ワインの品質劣化のリスクが少ない、いやコルクの方が優れている、両方の意見があります。とはいえ、コルクによりワインの酸化熟成が瓶内で長期に行われているというロマンも、また捨て難い。それに、コルクを開ける楽しみもあります。
4、どんなワイングラスを選べばいいのか(A-p.52~53)。
ワインをなみなみと注いではいけない。グラスの3分の1以下にワインを注ぎ、香りがたまる空間をたっぷり残しておくのです。グラスの形状は、玉子型の上の部分を少し切り取ったような形で、下部がテニスボール位のもの。白でも赤でも楽しめます。材質は、強化ガラスでもクリスタルでもオーケーです。
5、高級レストランでは服装に気をつけるべきなのか(A-p.33~34)。
田崎先生は、ネクタイやジャケットの着用を店側が義務づけるのはおかしい、と指摘します。フランスではそんなレストランはない。ただ、レストランは社交場です。女性は自分をより美し見せる場所、男性は女性をエスコートする役割、だからTシャツやジーンズは、考えられないのです。
6、女性がワインを注いでもいいか(A-p.161)。
ワインは男性が注ぐもの。女性は料理を作ってテーブルの運ぶまでの担当。テーブルでのサービスはすべて男性。料理を取り分ける、パンを取ってあげる、もちろん飲み物のサービスも男性がすることです。
7、ホスト・テイスティングの作法とは(A-p.157)。
ホスト・テイスティングの目的は、ワインの香りや味に不快感がないか、ワインが劣化していないかを、チェックするためのものです。テイスティングしてコメントを述べるのは、テイスティングの目的と違います。
8、外観、色調からの見方(B-p.20~25)。
1)<外観>透明感、清澄度、輝き、濁り、気泡。2)<色調>クリスタル、イエロー、山吹色、黄金色、琥珀食、紅茶色、コーヒー色。3)<濃淡>淡い、やや淡い、明るい、やや濃い、ひじょうに濃い。4)<含まれる色合い>シルバー、グレー、若草色、グリーン、赤。5)<色合いの濃淡>微かに、ほのかに、含んだ、帯びた。
9、ワインの香りはどう表現すればいいのか(B-25~28)。
優しい、上品な、穏やかな、華やかな、ふくよかな、芳醇な、強い。1)<果実>ゆず、グレープフルーツ、あんず、メロン、マンゴスティン。2)<花>ライラック、スミレ、菩提樹金木犀。3)<植物>松葉、青竹、紅茶、ヒノキ、松の木、人参、ゴボウ。4)<キノコ>マッシュルーム、松茸。5)<スパイス>シナモン、ナツメグ。6)<ナッツ>栗、ピーナッツ。7)<米>炊いた米、つきたての餅。8)<乳製品>ミルク、カマンベール。9)<土>ミネラル、石灰。10)<ミネラル>ミネラル、石灰。11)<ロースト香>カラメル、コーヒー。
10、ワインの味わい方とは(B-p.37)。
1)「アタック」。口先に触れた瞬間。アルコールと糖分などから、甘みとボリューム感を確認します。
2)「広がり。酸味とのバランス」を、そして「旨味と苦みのバランス」をチェックします。
3)「アフターフレーバー」。余韻に残る、風味の質を確かめます。