反イマジン

TED TIMES 2022-03「ナショナリズムの美徳」 1/15 編集長 大沢達男

 

1、Imagine(作詞:ジョン・レノン

(前略)Imagine there’s no country/It isn’t hard to do/Nothing to kill or die for/And no religion, too/Imagine all the people/Livin’ life in peace/You/You may say I’m a  dreamer/But I’m not the only one/I hope someday you’ll join us/And the world will be as one(後略)

国境がないことを想像してみて/難しいことじゃないさ/国のために殺したり死んだしない/

宗教がないことも想像して見てよ/すべてのみんなが平和に暮らすんだ/

夢をみてるだけだと言われるかもしれないが/ぼくは一人じゃない/

いつか君もぼくたちの仲間になる/そして世界はひとつになる(アオヤマゴロウ訳)

 

2、帝国主義としてのリベラリズム

<リベラルな構造を突き詰めるとある種の帝国主義に至るということが、わたしのリベラル派の友人や同僚には理解できないようだ。

しかし、新秩序にまだどっぷり浸かっていない人にとって、両者の類似性はわかりやすい。

エジプトのファラオや古代バビロニア王、古代ローマの帝国皇帝や、近代に入ってしばらくたつまでのローマ・カトリック教会、そして前世紀のマルクス主義と同じように、リベラル派にも、境界線をすべてなくし彼らの普遍的規則の下で人類を統一することによって、いかにして世界に平和と経済的繁栄をもたらせるかについて、壮大な持論がある。

このビジョンの明確さと知的厳格さに夢中になるあまり、リベラル派は、多数のネイションと協議するという面倒な過程を軽視している。

リベラル派は、何が正しいかについて自分たちの見方を多数のネイションが受け入れることを当然と考えるのだ(『ナショナリズムの美徳』(ヨラム・ハゾニー  庭田よう子訳 p.62 東洋経済新報社)。>

<リベラル構造は・・・1つの原則しかない・・・それは個人の自由だ( p.66)。ジョンロックは(その著『統治二論』の冒頭で)・・・すべての人間は一人ひとり、生まれながらにして「完全に自由」で「完全に平等」な状態だと冒頭で宣言する。>

<カントにとって、人類の歴史は未開の状態から道徳と理性が最終的勝利を得るまでの進歩的な運動であり、彼はそれを普遍的国家の確立と同一視していた。まず個人は利己的で無法な自由を手放す、次に国民国家は、自国よりも普遍的国家の強制力のある公法を優先させる(p.247)。>

自由、平等、世界平和は、ロックとカントによって、さらにはビートルズジョン・レノンによって、世界の正義になりました。

 

3、新イマジン(作詞:アオヤマゴロウ)

イマジン 天国はある/祖先を大切に 神仏を敬おう

宗教が 世界を壊した/頭を垂れる 日本人

人事を尽くして 天命を待つ/冬が終われば 春は来る

 

イマジン 国境はある/民族があり 文化が開く

ひとつの世界は 哲学の嘘/相撲が好きな 日本人

競い合うから 高め合う/嵐があるから 楽日(らくび)が来る

 

きっときみは ナショナリストと言う/だけどぼくは ぼくが正しいと 言わない/それぞれの道を 歩めばいい

 

イマジン 欲望はある/金持ちがいて 貧乏人がいる

自由・平等 白人の神話/世のため人のためが 日本人

身の程知って 分を弁(わき)える/花が咲けば 実は実る

 

きっときみは エゴイストと言う/だけどぼくは ぼくが正しいと 言わない/それぞれの道を 歩めばいい

 

4、反イマジン(作詞:アオヤマゴロウ)

イマジン 天国はあります/争い生んだ あちらの文明

命あるもの 仏になります/イマジン 先祖さま/家内安全 oh~

 

イマジン 国境はあります/核が言う 世界平和

日本民族 永久(とこしえ)です/イマジン 天照大神(あまてらす)/天下泰平 oh~

 

右翼でしょうか 私/昔から来たから 明日も見えます

それぞれが競えば/世界に花が咲きます

 

イマジン 煩悩はあります/金持ちが言う 人権平等

自利利他が生き方です/イマジン 世のため人のため/一視同仁(いっしどうじん) oh~

 

古いでしょうか 私/遠くから来ました 遠くまで見えます

それぞれが競えば/世界に花が咲きます